「俺の朝食はセブンのクロワッサンよ」
クロワッサンなんぞ一口でぺろりといきそうな
海賊のようなわたしの親友の言葉を思い出す。
そういえばよく行くパン屋でクロワッサンを買ったことがない。
「パン屋めぐり好きなのに買ったことないんですか？」
こちらもパン屋めぐりがお好きな美人さん。
理由を考えてみる…ああそうだ
隣り町のクロワッサン専門店が好きすぎて、他には見向きもしていなかった。
今年行ったすべてのパン屋でクロワッサンを食べてみよう。
翌年の元日、その結果を考えてみた。
「えっ、33店舗まわって、結局隣り町のお店が一番だったんですか？」
そうだったのだ。自分の舌を信じればよかっただけのことだった。
セブンであれ、隣り町であれ、好きなものは人ぞれぞれだという話だ。
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